ターナーズキューブは、CNC機械でフライス加工を学ぶとき、最初にとりかかる演習のひとつです。
写真は 'https://www.cnccookbook.com/how-to-make-cnc-turners-cube' より引用しています。
DesignSparkMechanicalを使って3Dオブジェクトを作る手順を見ていきましょう。
1. まず、一辺24 mmの立方体を作成します。寸法は問いません。
2. 各面に3つの同心円をスケッチします。この例では、半径は5 mm, 8 mm, 11 mmとしています(内側の円から順に)。残りの5面についても同様の操作を行います。
3. 円形ポケットの深さの設計:入れ子になった内部の立方体を、自由に浮かべるか固定するかによって、深さの設計は変わります。下記の数学的な関係が、設計に役立つでしょう。
ハイライトされた寸法(x – 立方体の辺, r – 円形ポケットの半径)を代入することで、入れ子の立方体が自由に浮いているけれどもアセンブリから取り出すこともできる、深さの値(d)を得ます。
オブジェクトの内側に進むにつれて、xとrの値を、新たな同心円のポケットを囲む立方体の辺と一致するように変更します。そのため、次のポケットに対応する、深さdの増大分を計算します(これは、前に計算したdの最初の値に加算する必要があります)。特定の立方体を結合させたままにするか、自由に動かせるようにするかどうかは、自由です。
この例の場合、深さは3 mm, 5.25 mm, 6.9375 mmとしています。
4. DesginSparkオプションを開き、「ディフォルトの押し出しの振舞い」を「カット」に変更します。これにより、すべての操作に対してそのオプションを設定する手間を省くことができます。
つぎに、一番内側のポケットから操作を始めて、プルツールでソリッドに穴を作成します。深さは最後に計算された値を用います。
5. プル操作の際に、ポケットの壁の中に余計な部分が残っていることに気づくかもしれません。これを避けるには、直近のプル操作を取消し、次のような2段階の操作で切り取りを行います。
例:深さが5.25 mmであるときは、まず5.24 mmで切り取り、ESCキーを押して操作を終了します。それからもう一度プルを使用して、最後の0.01 mmを切り取ります。
6. 6面すべての3つのポケットに対する操作が終了すると、オブジェクトはつぎのような形状になります。
7. 手順4の変更を覚えているでしょうか。次のプロジェクトで意図せぬ振舞いをしてしまうことを避けるため、DesignSparkオプションのメニューの「ディフォルトの押し出しの振舞い」を、「自動」に切り替えることを忘れないでください。
3Dプリンティングしてみるか、CNC加工の準備のためにCAMソフトに送ってみましょう。
コメント
1件のコメント
5番の手順で数値の2度打ちをせずに、プルで外側に押し出した後にフィルしました。
中央の穴の深さは6.9375mmです

サインインしてコメントを残してください。