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Technology fileを編集して設定を変更する

(旧サイトの記事を移行したためブログ形式となっています。)

今回は、このDesignSpark PCB(以下DSPCB)の各種のグローバル設定を定義できるTechnology fileを使い倒してみたいと思います。

はじめに

設定を始める前に、先ず知っておいて頂きたいことがあります。DSPCBは、オブジェクト形状・テキスト・トラックといったような、設計上の基本となる設定規則を「スタイル」として定義しています。各スタイルには、ワープロソフト同様に「スタイル」に名前がつけてあり、参照しやすいようなっています。できるだけ「形状」や「使い方」がわかるような名前をつけましょう。例えば、もし「ビア(Via)」のスタイルの場合、「ビア(Via)(0.45mm x 0.95mm))と称すれば、『ドリル径0.45mmで、銅箔領域0.95mmなんだな。』とはっきり認識することができます。

またTechnology file のパスを変更する場合、メニュー>Settings>Preferences>General のタブで行えます。一度確かめてみるることをお薦めします。

因みに私がインストールした際は、このファイルパスを、C:\Users\Public\Documents\DesignSpark PCB x.x\Technologyに変更しなければなりませんでした。もしこのパスが間違ったところにあると、DSPCBは、Technology file を読み込むことができず、非常に使いづらくなってしまいます。このディレクトリパスに、.ptfや.stfという拡張子をもったファイルが入っていることを確認してください。

回路図用のTechnology file

回路図用のTechnology file では、以下の内容を設定することができます:
• 端子とジャンクション接続で使用する回線のスタイル
• 回路図で使用される定義済みの書式(フォント、サイズなど)
• 様々な回線の要素(実線、破線など)を如何に描くか
• 接続回線の要素(実線、幅など)を如何に描くか
• 電気的配線(NET)の事前定義
• 電気的配線(NET)クラスの事前定義(電源・GNDなど)
• 各種の色

サンプルファイルで、デフォルトの設定値がどのように表示されるのかを確認することができます。(サンプルとなった)chipKit MAX32プロジェクトの回路図は、図1のように表示されるはずです。

図1: デフォルト設定を用いた回路図

個人的に言えば、デフォルトで設定されているストロークフォントはどうも古くさく見えるので、標準True TypeフォントのArialに変更してみましょう。結果、できたのがこれ(図2)です。

図2: デフォルトのフォントをArialに変更した例

これを回路図Technology file で実装する方法は次の通りです。

まず最初に、default.stfという回路図テクノロジファイル(通常、C:\Users\Public\Documents\DesignSpark PCBx.x\Technologyにあります)を開きます。するとブランクの回路図ドキュメントが開くと思います。この状態で、メニュー → Settings → Design Technologyを開き、ネット名・ピン名・ピン番号・シンボル名のそれぞれのテキストスタイルをArialフォントに変更し、サイズ(高さ)は80とします。(この時日本語フォントを指定すると日本語の表示も可能です。)私の場合は、通常のテキストスタイルも同様にArialにしましたが、こちらは120のサイズに設定しました。それから、View→ Colorsのメニューで、ピン名を変え、ピン番のフィールドを黒に変更しました。

変更が完了したら、そのTechnology file を「default.stf」として保存します。これで、新規ファイルを開いた際、今回のセッティングで使用することができます。

基板レイアウトTechnology file

基板レイアウト Technology fileは、DSPCBの最もすばらしい機能の1つだと思います。基板レイアウト設計の基本的なルール・レイヤ設定・スタイルをファイルに設定しておき、簡単に再利用できるようになっているのです。例えば、シンプルな両面2層基板用ファイルと、4層板用ファイルの2つを使い分けています。新規にPCBレイアウト図を作成する際、使用したいファイルを選択するだけで、細々とした設定を反映できるという訳です。この機能は、他の基板CADツールには類を見ないものです。

基板レイアウト Technology fileでは下記項目の設定が可能です:
• 単位(mm、milsなど)と解像度。
• デザイングリッド、特にワーキンググリッド
• 基板の層構成と色
• 配線間隔とクリアランスルール
• パッドと配線のスタイル、と言ってもパッドスタイルについては、通常自分のライブラリコンポーネントで指定するでしょうから、配線スタイルについてのみ指定することになると思われますが。
• デフォルトのネットクラス。ですが、私の場合は通常これは回路図で指定します。
• 自動部品配置とオートルータのルール
• 基本的なデザイン要素。例えば、基板の形や取り付け穴など。

さて実際どういう風に使うのかを、シンプルな2層基板用のサンプルを例にとって説明していきましょう。まず既存のテクノロジファイルをコピーしましょう。C:\ Users\Public\Documents\DesignSpark PCBx.x\Technology\metric.ptf へ行って、そのファイルを別の名前、仮にmy2layer.ptfといった名前をつけます。最初に単位を設定しましょう。メニュー → Settings → Units で単位 を変更できます。私は通常、小数点以下4桁の精度でミリ(mm) を使用しますが、インチ系の単位(インチ (in) もしくはミル(mil))も使うことができます。その後でメニュー → Settings → Grids (グリッド) のメニューから、グリッドを設定することができます。

層(レイヤ)の設定には、メニュー → Settings → Design Technologyで、レイヤタブを選択して下さい。デフォルトでは、Top Silkscreen層、Top Copper層、Documentation層、Bottom Copper層、Bottom Silkscreen層が既に定義されています。私の場合、全て表面実装で設計するので、Top Paste層、Top Solder Mask層、Bottom Solder Mask層とBottom Paste層を追加しました。図3のTop Solder Mask層の例に示すように、Add (追加) ボタンをクリックし(レイヤ)パラメータを入力することにより、層(レイヤ)を追加することができます。

図3:レイヤを設定する

必要なレイヤを全部追加したら、レイヤウィンドウで各レイヤを上下に移動することによって、基板の層構成を適切に調整することができます。設定が完了したら、図4のようなものが表示されるはずです。

図4: レイヤを設定する-2(レイヤ・スタックアップを調整する)

次に、Spacing(間隔)タブをクリックしてクリアランスルールを設定してみましょう。ここでは、異なるオブジェクトタイプ間のすべての間隔ルールのマトリックスが表示されます。 トラック幅10ミル、部品間クリアランス10ミルの2層基板を設計する場合、ルールは図5のようになります。

5:デザイン・ルール

あと、Rules(ルール)の設定も忘れないでください。最も重要なパラメータは、minimum annular ringとcomponent spacingです。それが終わればTrach Styleタブから、デフォルトのトラック幅を設定します。 通常の信号線のトラック幅の最小値を0.25mmにセットします。電源用のトラック幅は、通常の幅であれば何でもいいのですが、私ならは0.25 mm以上をお勧めします。そうすれば、部品パッド上に電源トレースを配線することができるからです。最後のステップは、Pad Styles(パッドスタイル)のタブ内にある via styles(ビア・スタイル)を編集することです。基本的な両面2層基板では、私はドリル径0.45mmのビアと0.95mmのパッドを使用します。もしほかのいろいろなビアサイズを使いたいのであれば、ここで定義できます。この時点では、シンプルな2層基板用の基本的な設計ルールと制約のセットを、将来に2層基板を設計する際にいつでも再利用することができるように保存しておくということです。 つまり新しい基板設計を作成するときには、プリント基板クリエーションウィザードのプロンプトに従い、適切なテクノロジファイルを選択すればいいわけです。

最後に

さて、これでDesignSparkのデフォルトのパラメータを設定が完了しました。次のステップでは、DesignSparkのライブラリを編集し、ドキュメンテーション・テンプレートを作成してみます。幸いDesignSparkには大規模なライブラリのセットが既に含まれているので、結構簡単に使い始めるとができるのです。

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