DesignSpark PCBには以下のように表面実装部品の銅パッド周りのソルダーマスクとペーストマスクのクリアランスを全体的に制御することができる2つのオプションがあります。*上記のオプションを設定する際は下記の重要な注意事項をよく確認してから行ってください。
クリアランスははんだマスク(レジスト)及びメタルマスク(ペーストマスク)ごとに個別に設定できます。
レジストはパッド周りのクリアランスを確保するために正の値に設定されます。これにより製造や組み立ての際に多少のズレが生じてもコンポーネントのリード線が銅パッドへのはんだ接続の妨げにならないようにすることができます。はんだブリッジを避けるためにパッド間には可能な限りレジストを入れてください。
メタルマスクは、はんだを塗布するために使用されます。これはPCBの物理的な部分ではありませんがPCBコンポーネントの組み立て中にはんだペーストを銅パッド上に配置できるようにするための切り欠きのあるステンシルを作成するために使用されます。これにより基板コンポーネントの組み立て時に銅パッド上にはんだを配置できます。ペーストの開口部は通常、メタルマスクが銅パッドの領域外に広がらないように、銅パッドの領域よりも小さく調整されます。
DesignSpark PCBにはクリアランス値を設定するためのオプションが2つあります。[Design Technology]の[Layer Types]タブにある[Absolute (絶対)]と[Relative (相対)]です。
[Absolute (絶対)]では、[Size]列に入力して固定間隔を設定できます。
この図では「絶対的間隔」が0.1mmであることを示しています。
値はデザイン単位で入力されデザイン内で使用されるパッドのサイズに合わせて選択する必要があります。メタルマスクの例に説明すると銅パッドが4mm x 3mmで、[Size]列に-0.5が入力されている場合、作成される開口部は3mm x 2mmで、ペースト周りの間隔は0.5mmとなります。
[Relative (相対)](割合)では間隔をパッドサイズの割合で指定できます。
この図では相対間隔が10%であることを示しています。
このオプションは使用するパッドサイズに大きなばらつきがある場合に便利です。 これにより大きなパッドでは隙間が大きくなり、小さなパッドでは隙間が小さくなるため、アブソリュートオプションよりも小さなパッドで多くのペーストを塗布することができます。 再び4mm x 3mmのパッドサイズを例に説明すると[Size]列の値が-10の場合、3.2mm x 2.4mmの開口部が作成されます。つまり間隔はパッド長さ4mmに対して0.4mm、パッド幅3mmに対して0.3mmとなり間隔のサイズはパッドの寸法に比例します。
重要な注意事項:
製造出力ダイアログを使用する際にマスク開口部を編集するオプションがありますがこれは使用しないでください。
おすすめ
上記のオプションを使用する高度なユーザーの方は最初に基板設計ウィザードを使用時、テクノロジーファイルを用いて追加のレイヤを選択することをお勧めします。[Define Layers]オプションを使用して表示や設定が簡単になるように下記の様にメタルマスク(ペーストマスク)とレジストのレイヤを追加します。
デザイン作業中にこれらのレイヤを表示したい、また設定用に追加していない場合(通常は「Manufacturing Outputs」によって生成されます)は下記のFAQ に従って手動で表示用のレイヤを追加することができます。
FAQ> ソルダーレジストマスクレイヤの設定方法
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