一般的に低ノイズ要求の設計には電源層が用いられます。スルーホールは除く層全体がまるまる銅箔で構成されたもので、通常は内層にあります。つまり、4層以上の基板設計で用いられます。
電源層を作りたい場合、まず通常通りにプロジェクトを開始し、回路図設計を完成させてください。この際、電源層に割り当てたい VCCやGNDなどがネットで指定されていることを確認してください。この例では下の回路図を使用します。
上部及び下部の線には、VCC及びGNDという名前のネットが表示されています。
次の手順では、「Translate to PCB」を行い、4層以上に対応するテクノロジーファイルを選択します。ここでは 2sig2plane を選択します。
層を割り当てます。[Define Layers (層の定義)]、[4 Layer Board (4層基板)]の順に選択し、電源プレーン層をVCCとGNDに割り当てます。
基板ビューが正常に表示されます。必要に応じてコンポーネントを配置します。使用されている一部のパッドにエアワイヤがないことと、第2象限の円を示す記号が表示されていることがわかります。これらは電源層の接続を必要とするパッドです。Q1のパッドなどのスルーホールコンポーネントには、このような記号はありません。これは、このコンポーネントが必要な電源層へのパスを備えており、電源層に接続されているためです。
自動配線機能を使用すると、この表面実装パッドは、自動的に、ショートトラックでパッドに接続されたビアを持つことになり、電源層に接続されます(可能な場合)。
基板が図のように表示されます。必要に応じてコンポーネントを配置すると、レイアウトを最適化できます。コンポーネントと電源層のビアは、選択ボックスを使用して1つの項目として選択して移動できます。
ビアのサイズはDesign Technology (ショートカット: Shift +T)の[Net Classes (ネットクラス)]タブで変更できます。ここでは両方の電源層を[Large Via (ビア大)]から[Via (ビア)]に変更します。
設定を適用します。レイアウトを更新するには、基板を内部配線してから再度自動配線して、これらの新しい値を使用するようにします。
これらの変更を適用し、設計を手動で最適化したら、下のレイアウトが完成します。
電源層を表示する
電源プレーンを表示するには、メニューバーから[View (ビュー)] --> [Powerplane (電源層)] --> [Show (表示)]を選択して、目的の電源層を選択します。
電源層が表示され、熱膨張リリーフとスポーク接続を確認できます。この図では、GNDネットが強調表示([View (ビュー)] --> [Highlight Net (ネットの強調表示)])されているため、クリアランスを確認できます。
インタラクションバー (ショートカット: F9)を使用すると、必要に応じて他の層の表示/非表示を切り替えることができます。
基板設計をさらに変更する必要がある場合は、電源層を再生成する必要があります([View (ビュー)] --> [Powerplane (電源層)] --> [Regenerate (再生成)])。
通常通り、製造に移行する前に、設計チェックとレポートの作成を実施します。
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